【タイを知る】インターネット利用状況(第九回)

タイを知る第9回は、タイのインターネット事情についてです。都市別のインターネット利用率、インターネットのために使用している端末別の利用率、インターネット回線別の利用者率などについてまとめてみました。

2016年の「タイ全土」のインターネット利用率は47.5%であり、6年前から25.1pt増加しています。どの地域も大幅に増加しており、タイではインターネットが急速に普及していることがわかります。特に、バンコク、中部、南部などの都市がある地域は大きく伸びており、首都「バンコク」では、6歳以上の人口の約7割がインターネットを利用しています。

次に、「コンピュータ」と「モバイル端末」の利用率をみると、「コンピュータ」の利用率は「バンコク」で2016年に5割を超えたものの、その他の地域では3割程度にとどまり、6年間でほぼ横ばいという状況です。一方で、モバイル端末は、2016年の利用率が「バンコク」で9割を超え、そのほかの地域でも約8割が利用しています。価格の高い「コンピュータ」の普及が伸び悩む一方で、比較的安価な「モバイル端末」を使う人が大幅に増えています。

「モバイル端末」の中でも、メインとなるのはやはり「スマートフォン」で、インターネットへのアクセス率は9割を超えています。それに伴い、固定回線の利用者は減少傾向にあります。「タイ全土」でみると、モバイル回線の利用者数は6年間で約35倍も増加したのに対し、固定回線は0.8倍と減っています。今後、スマートフォンがより一層普及し、モバイル回線の整備が進むことで、インターネット普及率が先進国と同レベルの90%を超える日も近いのではないでしょうか。