【タイを知る】タイ国への旅行事情(インバウンド)(第15回)

今回の「タイを知る」は、タイ国への旅行事情(インバウンド)を見てみましょう。 タイ国家統計局の「Statistical Yearbook Thailand」や日本政策投資銀行発表の、2003年から2017年のデータを参考にしました。

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タイへの旅行者数を2005年と2015年で比較すると、東アジア地域からの旅行者数は639万人から1990万人と、
10年で3倍以上増加しています。東アジアの内訳をみると、「中国」、「マレーシア」からの旅行者数が著しく増加しており、特に、中国からの旅行者数は78万人から794万人と、10年で10倍以上に増加しています。

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次に、中国からタイへの旅行者数の推移をみると、中間層へのビザ発給要件が緩和された2010年から徐々に増えています。中国人の海外渡航先人気度ランキングで、日本は長らく第1位でしたが、2010年からタイが飛躍的に人気を高め、2015年には第1位になりました。日本よりも物価が安く、政治的な関係悪化もないタイに人気が流れたことがうかがえます。2014年の軍事クーデターを経てもタイ人気は衰えず、今後も中国人観光客が増えるのではないでしょうか。

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タイへの旅行者1人当たりの消費額は、2015年には全体平均で5,142バーツ(日本円で約1万7千円強)で、
中国人旅行者数が増加した2010年を境に、金額が増えています。項目別消費額を見ると、「宿泊」は2005年から
増加し続けている一方で、「ショッピング」「食品及び飲料」は、中国人観光客が増えた2010年を境に増加しています。日本でも有名な中国人の「爆買い」はタイでも同じようですね。