【タイを知る】タイの世帯別の家電所有率(第11回)
タイを知る第11回は、タイの世帯別の家電所有率についてです。2015年のデータ、及び2010年と2015年のデータを比較して見えてくるデータをまとめてみました。
日本の家電メーカーの多くが生産拠点を置くタイですが、各家庭にはどの程度家電が普及しているのでしょうか。暑さの厳しいタイでは空調家電は欠かせませんが、2015年の「扇風機」の所有率がほぼ100%であるのに対し、「エアコン」は23.8%にとどまっています。冷蔵庫(90.3%)、洗濯機(65.7%)と比べても低く、タイ全土では1/4程度の家庭にしかエアコンが普及していないことがわかります。
タイ全土におけるエアコンの所有率は、2010年→2015年で4.0ポイントの伸びを示しています。地域別に見ると、2015年にバンコクで44.3%、中部で26.6%と、やはり都市部で普及が進んでいるようです。とはいえ、成長率でみると、南部(+5.6p)、北部(+4.4p)と、地方の経済成長に勢いがあることが伺えます。
次に、世帯あたりの1か月の電気代とエアコンの普及率をみてみます。首都バンコクでは世帯あたりの1か月の電気代が1,144バーツで、タイ全土(664バーツ)の約1.7倍と突出しています。また、1か月の電気代とエアコンの所有率には、相関がみられます。エアコンの消費電力は扇風機の10倍にもなるので、発電量の増加と、省エネ技術がタイにおけるエアコン普及のカギとなりそうですね。